大福について書くにあたり、どんなタイトルがいいかなと。そしたら、トリビアというワードが降ってきました。ありましたね。そういう番組。ちょうど「へぇーー」ってなるぐらいの情報を書いていきたいと思ってます。
当店の大福
当店の大福は、他の和菓子屋さん。特に昔ながらの和菓子屋さんに比べるとお値段が、、、、。というお話を時々いただきます。まったくその通りでして、他よりもお高く感じる事もあるかもしれません。ただ、こちらとしても言い訳したいのです、、、、。そもそも大福の表面の餅にかなりのコストをかけております。一般的なお餅屋さんの約3倍です。

大福のあの部分
大福の表面に使っている餅の部分。なんていうか知ってますか?これね。求肥(ぎゅうひ)っていうんです。←ここが最大のへぇーポイントです。ここでいったん考えてみてください。もう一度言います。大福の表面に使っている餅の部分。あれ、、、、、求肥(ぎゅうひ)って言うんですって(小声)、、、。いかがですか? 求める肥料とかいて求肥。どうですか?しっくりきますか?どう考えても農作業の一種みたいな名前ですよね?私はずっっっとしっくりきてないです(笑)しかも漢字は牛皮(ぎゅうひ)でもいいんです。、、、、、、。このうえ、さらに牛感が増すとは、どういう了見なんでしょうか。
あの部分の由来
なぜ求肥であり牛皮なのか?時は平安時代。中国から餅の文化が日本に入ってきます。当時は精米する技術が無いため、玄米を原料にお餅を作っていました。そのため黒い色をしていたそうです。それが、牛の皮の色に似ているとゆー事で、牛皮と言われるようになりました。平安のセンスを感じるシンプルなネーミング。ただ、その後、動物の肉を食べてはいけないという風習ができ、じゃあ求肥にしようとなったわけです。ただ、由来がわかっても私はまだしっくりきてないので、「あの部分」と表現する事にします。
あの部分のコスト
通常一般的なお餅屋さんや市販の大福だと、あの部分はもち粉を使って作ります。もち粉と大量の砂糖を使う事で、保水性を上げ、コストを下げる事ができます。もち粉と砂糖の組み合わせは安価です。保水性が上がっているので、翌日でも固くなりすぎず、食べれます。しかし、どうしてもお味の方が甘みが強くなります。味のためではなく、翌日でも食べれるようにするために大量の砂糖を入れているからです。当店の目指す味の方向では無いので、違う方法を取っています。
あの部分を白玉粉で
お待たせしました。これが言いたかっただけの事なのに、長々とお付き合いいただきありがとうございました(笑)当店のあの部分は、白玉粉で作っています。ここで、もち粉と白玉粉の違いをお伝えしておきたいと思ってます。どちらも、もち米が原料なのでは同じなのですが、大きな違いはその手間です。
もち粉・・もち米を粉砕→乾燥させる
白玉粉・・もち米を、水をあてながら粉砕(水びき)→沈殿物を抽出→乾燥させる
要はどちらももち米を粉砕するのですが、白玉粉は水を使いながら、粉砕するのと、沈殿物のみを抽出するため、どうしてももち粉よりも手間がかかります。

当店の白玉粉
水にさらしながら粉砕する事で、温度が上がらず、タンパク質の変性をおさえる事ができます。白玉粉で作ったお餅は伸びがよく、加える砂糖の量をおさえる事ができます。さらに、当店の白玉粉は九州山地の伏流水を使い、石臼を使った昔ながらの製法を使って仕上げた最高級のものです。そのため、、、、。そう、、、そのため、お値段が、、、(´;ω;`)というお話です。そのお値段、なんと一般的なもち粉の約3倍!
しかし、そのため砂糖を入れずに保水性を高める事ができるため、甘すぎず、すごく伸びのよさとやわらかさを合わせもった「あの部分」になっているわけです(笑)当店の口コミでは過去にアイスの入ったあの有名大福。〇見大福の高級版と書いて頂いた方がいましたが、本当にありがたいです。以上、壮大なスケールでの言い訳をつらつらと書かせて頂きました。それでは、また。
